高齢者が気をつけたい歯周病予防とケアのポイント

ご予約
お問い合わせ
  • 電話予約・お問い合わせ番号:0120-26-4618
  • 草加の歯医者 タケノコ歯科・矯正歯科クリニックへ無料メール相談
草加市の歯医者のWEB予約

高齢者が気をつけたい歯周病予防とケアのポイント

  • 歯のまめ知識
  • 治療について

高齢になると、歯や歯茎の健康に不安を感じる方が増えてきます。その中でも、歯周病は高齢者の口腔内トラブルの大きな原因となる病気です。歯周病は歯茎の炎症から始まり、放置すると歯を支える骨が溶けてしまい、最悪の場合、歯を失うことにもつながります。さらに、近年の研究では、歯周病が糖尿病や心疾患などの全身疾患と関係していることも明らかになっており、予防と適切なケアが重要です。

そこで本コラムでは、高齢者が歯周病になりやすい理由を解説し、その予防方法と効果的なケアのポイントをご紹介します。健康な歯を維持し、しっかりと噛みしめて食事を楽しむために、ぜひ最後までご覧ください。

 

▼高齢者は歯周病になりやすい?

 

◎加齢による歯周病リスクの増加

加齢とともに、歯周病のリスクが高まるのは事実です。その理由として、まず口腔内の環境の変化が挙げられます。年齢とともに唾液の分泌量が減少し、口の中が乾燥しやすくなります。唾液には細菌を洗い流す役割があるため、唾液量が少なくなると、歯周病菌が繁殖しやすい環境になってしまうのです。

また、歯茎の血流も加齢によって低下します。血流が悪くなることで歯茎の抵抗力が下がり、炎症が起こりやすくなります。これにより、歯周病が進行しやすくなるのです。

 

◎長年の積み重ねによる影響

歯周病は慢性的に進行する病気です。若い頃に適切な歯磨きを行っていなかった場合や、歯科医院での定期検診を受けていなかった場合、歯垢や歯石が長年にわたり蓄積され、歯周病のリスクが高まります。特に、喫煙歴のある方や、糖尿病を患っている方は、歯周病が進行しやすい傾向にあります。

 

▼高齢者の歯周病予防の方法

 

高齢の方が歯周病を予防する方法としては、以下の4つが挙げられます。

 

1.正しい歯磨き習慣の確立

歯周病予防の基本は、毎日の歯磨きです。特に、歯と歯茎の境目に歯垢がたまりやすいため、歯ブラシの毛先を歯茎に当て、優しくマッサージするように磨くことが重要です。歯ブラシの種類は、やわらかめの毛先のものを選び、力を入れすぎずに丁寧に磨きましょう。

また、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを完全に取り除くことは難しいため、デンタルフロスや歯間ブラシを活用することも大切です。特に、高齢者の方は歯と歯の間が広くなりやすいため、歯間ブラシの使用が推奨されます。加えて、電動歯ブラシを活用すると、手の力が弱くなった方でもしっかりと磨くことができ、歯周病予防に役立ちます。

 

2.定期的な歯科検診の受診

歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどありません。そのため、歯科医院での定期検診を受けることが、早期発見・早期治療につながります。歯石の除去や、適切なブラッシング指導を受けることで、歯周病の進行を防ぐことができます。

また、歯周ポケットの深さを測定することで、歯周病の進行状況を把握し、適切な治療を受けることができます。高齢者の場合、免疫力の低下や糖尿病の影響で炎症が進みやすいため、定期検診の頻度を増やすことも検討しましょう。

 

3.唾液の分泌を促す習慣

口腔内の乾燥を防ぐために、唾液の分泌を促すことも大切です。ガムを噛む、しっかりと食事の際に咀嚼を行う、こまめに水分補給をするなど、日常生活で意識するとよいでしょう。

また、唾液腺マッサージを行うことで、唾液の分泌を促すことができます。耳下腺・顎下腺・舌下腺の3つの唾液腺を軽く指で押しながらマッサージすることで、口腔内の潤いを保つ効果が期待できます。

 

4.栄養バランスを考えた食事

高齢者の歯周病予防には、食事の内容も重要です。ビタミンCは歯茎の健康を保ち、ビタミンDやカルシウムは歯を支える骨を強くします。魚や乳製品、緑黄色野菜などを積極的に摂取することで、歯周病の進行を抑えることができます。

また、噛み応えのある食品(玄米、根菜類など)を適度に取り入れることで、咀嚼回数が増え、唾液の分泌が促進されます。これにより、口腔内の自浄作用が高まり、歯周病のリスクを軽減できます。

 

▼高齢者の口腔と全身のケアのポイント

 

高齢の方は、以下の4つのポイントに留意して、お口と全身のケアに努めましょう。

 

1.入れ歯の適切なケア

入れ歯を使用している方は、入れ歯の清掃を怠ると、細菌が繁殖し歯周病を悪化させる可能性があります。入れ歯専用のブラシと洗浄剤を使い、毎日丁寧に清掃しましょう。また、夜間は入れ歯を外して口腔内を休ませることも重要です。

さらに、入れ歯がしっかりとフィットしているかどうかも定期的に確認しましょう。入れ歯が合わなくなると、噛み合わせのバランスが崩れ、歯茎に負担がかかりやすくなります。歯科医院で定期的な調整を行うことで、快適な装着感を保ち、歯茎への負担を軽減できます。

 

2.噛み合わせの確認と調整

加齢とともに、歯の位置や噛み合わせが変化することがあります。噛み合わせが悪いと、特定の歯や歯茎に過度な負担がかかり、歯周病が進行しやすくなります。特に、高齢者の場合は、顎の骨が痩せてくることで歯並びが変わることもあります。

噛み合わせのズレは、咀嚼能力の低下や顎関節のトラブルにつながることもあるため、違和感を覚えたら早めに歯科医院で相談しましょう。必要に応じて、噛み合わせを調整するための補綴治療や矯正治療を検討することも重要です。

 

3.舌や頬の筋肉のトレーニング

高齢者の口腔機能の低下を防ぐためには、舌や頬の筋肉を鍛えることも効果的です。口腔周囲の筋力が衰えると、飲み込み(嚥下)や発音が難しくなるだけでなく、口腔内の自浄作用が低下し、歯周病のリスクも高まります。

簡単にできるトレーニング方法として、以下の2つが挙げられます。

 

◎「パタカラ体操」

口を大きく開けて「パ」「タ」「カ」「ラ」と発声することで、舌や頬の筋肉を鍛えます。

 

◎風船を膨らませる動作やストローで吸う動作

口周りの筋力を強化するのに有効です。

 

こうした習慣を取り入れることで、口腔機能の維持・向上を図り、歯周病予防につなげることができます。

 

4.全身の健康管理と免疫力向上

歯周病は全身の健康とも深い関係があります。糖尿病や高血圧などの生活習慣病があると、歯周病が悪化しやすくなります。特に糖尿病の患者様は、血糖値が高い状態が続くことで歯茎の炎症が進みやすくなるため、適切な血糖コントロールが求められます。

また、免疫力の低下も歯周病の進行を助長します。免疫力を高めるためには、

 

・ビタミンCやビタミンEを多く含む食品(柑橘類、ナッツ類など)を積極的に摂取する

・規則正しい生活習慣を維持する(適度な運動、十分な睡眠)

・ストレスを溜めないようリラックスする時間を持つ

 

これらの生活習慣を取り入れることで、歯周病の進行を防ぎ、健康な口腔環境を維持することができます。

 

▼まとめ

 

高齢者は加齢に伴う口腔内の変化や長年の習慣の影響で、歯周病のリスクが高くなります。しかし、適切な歯磨き習慣を身につけ、定期的に歯科医院でチェックを受けることで、歯周病を予防することが可能です。

また、唾液の分泌を促す習慣を取り入れたり、入れ歯や噛み合わせのチェックを行ったりすることで、口腔内の健康を維持できます。全身の健康管理も含め、日々の生活の中で意識して歯周病予防に取り組むことが大切です。

草加市のタケノコ歯科・矯正歯科クリニックでは、高齢者の歯周病予防や治療をサポートしています。気になる症状がある方や、口腔ケアについて相談したい方は、お気軽にご来院ください。

BLOG一覧へ