ヒトの歯は、乳歯と永久歯の2種類に大きく分けることができます。このうち永久歯は一生涯使い続けるものなので、寿命はないものと考えている方もいらっしゃるかもしれませんね。確かに、若い頃から適切な方法でケアをしていれば、80歳になってもご自身の歯だけで噛み続けている人はいらっしゃいますが、多くの人は1本また1本と歯を失っていくものです。そこで気になるのが歯の寿命ですよね。
▼永久歯の寿命は50~60年?
大人の歯である永久歯の寿命は、50~60年が平均です。とくに大きな負担がかかりやすい奥歯は寿命が短く、第二大臼歯は50年くらいしか持たないことが多いです。比較的負担の少ない前歯は60年以上持つのが普通です。
▼永久歯が生えそろうのは12歳前後
最初の永久歯である第一大臼歯は、6歳くらいに生え始め、12歳前後になると永久歯列が完成します。そう考えると、50~60年で歯を失うのはとても早いように感じますよね。実際、日本人の多くは、70~80歳になると入れ歯やブリッジなどの人口装置に頼ることになります。ただし、それはあくまで日本に限られたことであり、口腔ケアの先進国であるアメリカやヨーロッパでは、80歳になってもほとんどの永久歯が残っています。
▼歯の寿命の延ばす方法
歯の寿命は取り組み次第で、いくらでも延ばすことが可能です。小児期から定期検診を受ける習慣がある人は、虫歯や歯周病を早期発見・早期治療できることはもちろん、そもそもそれらの病気にかからなくなるため、歯の寿命も自ずと延びていきます。ちなみに、日本人が歯を失う原因の第一位が歯周病、第二位が虫歯となっています。
▼まとめ
このように、大人の歯である永久歯は一度失うともう二度と、元には戻りません。それだけに、永久歯の寿命はできる限り延ばすよう努めることが大切です。定期検診の受診が習慣化すれば、歯を失う主な原因である虫歯・歯周病を効率良く予防でき、永久歯の寿命を延ばすことにもつながりますよ。