歯科医師や歯科衛生士といった歯・お口のプロフェッショナルは、どのような歯磨き粉が虫歯・歯周病、口臭予防に良いのかも知っています。そこで今回は、歯のプロが選ぶ歯磨き剤についてわかりやすく解説します。
▼フッ素が配合されていることは必須
歯磨き粉を選ぶ際にまず意識していただきたいのが「フッ素」です。フッ素の虫歯予防効果は科学的にも証明されているので、毎日のケアで積極的に活用していくことが望ましいです。そのため、たくさんのフッ素が配合されている歯磨き粉を選ぶようにしていください。ちなみに日本では、歯磨き剤に配合できるフッ素濃度が「1500ppm以下」と定められており、実際には1450ppmまで配合している商品が多いです。
▼歯周病の症状を改善、予防したい人向けの歯磨き粉
ドラッグストアなどには、歯周病の症状が改善される、あるいは歯周病そのものを予防しやすくなる歯磨き剤が販売されています。これらには、歯茎の炎症を抑える働きや、歯周病菌の活動を抑える作用などが期待できます。歯周病は、日本人の成人の約8割がかかっている病気ともいわれていることから、歯周病の症状緩和の効果が見込める歯磨き剤は、ほとんどの人におすすめできます。
▼研磨剤・発泡剤に要注意
歯磨き粉には、研磨剤や発泡剤が豊富に含まれたものがありますが、それらは歯のプロフェッショナルからするとあまりおすすめできません。研磨剤は汚れを効率良く落とす上では有用なのですが、強く磨きすぎると歯を傷つけてしまいます。発泡剤に関しては“磨いた気になってしまう”というデメリットがあります。
▼まとめ
このように、市販の歯磨き粉には、いろいろな有効成分が含まれており、適切なもの選ぶことでお口の健康維持・増進に寄与します。もちろん、歯磨き粉を使わないという選択肢もありますので、口腔ケアの方法に疑問や不安が生じたら、お気軽に当院までご相談ください。患者さまそれぞれに最善といえる歯磨き剤および口腔ケア方法をご提案します。