強い痛みが予想される歯科治療では、事前に麻酔を施しますのでご安心ください。とはいえ、麻酔が完全に痛みを取り除いてくれるか不安、そもそも麻酔処置が痛いのは?といった疑問をお持ちの方もいらっしゃることかと思います。そこで今回は、歯科麻酔と痛みについてわかりやすく解説します。
▼麻酔によって痛みがゼロになるわけではない
一般的な虫歯治療では、「局所麻酔」を施します。これから処置を加える歯の歯茎に麻酔注射を打って感覚を麻痺させる方法です。麻酔がしっかりと効けば、歯を削っても痛みを感じることはほとんどなくなりますが、ゼロになるわけではありません。また、歯を削る時の振動や衝撃は、顎の骨などを通して伝わってきます。その結果、不快症状が生じます。
▼麻酔注射そのものの痛みを和らげる方法
実は、歯を削ることよりも、麻酔注射を歯茎に刺すことの方が苦手という方も少なくありません。歯茎というデリケートな粘膜に注射針を刺すのですから、それなりに痛みや不快感を伴うものです。この点は、事前に表面麻酔を施すことによって改善できます。ジェル状の麻酔薬を歯茎に塗布し、5分ほど待つと感覚が麻痺するため、注射針を刺しても痛みを感じなくなるのです。
▼歯科治療の痛みが極端に怖い・不安な人へ
小さい頃に歯科治療で痛い思い、怖い思いをした人は、大人になってからも歯医者さんが苦手になるケースが多いです。「歯科治療恐怖症」という病気もあるくらいですから、そうしたケースには、医学的な方法で対応することも可能です。具体的には「笑気麻酔」や「静脈内鎮静法」といった方法で、これらを行うと、リラックスした状態で歯科治療が受けられます。もちろん、こうした特殊な歯科麻酔はどの歯医者さんでも行えるというものではありませんので、その点もご注意ください。
▼まとめ
このように、歯医者の麻酔はあくまで痛みを軽減するものであり、ゼロにするのは難しいです。とはいえ、適切な方法で麻酔を施せば、痛みはほとんど感じなくなりますのでご安心ください。