昨今、電子タバコが広く普及するようになりましたが、身体はもちろんのこと、歯に対する悪影響についても不安に感じている方が多いようです。そこで今回は、電子タバコによる歯への影響をわかりやすく解説します。
▼電子タバコによる歯の着色について
タバコによる歯の影響で最も心配なのは、着色や変色ですよね。タバコを習慣的に吸っている人の歯は、黄ばみが目立ちます。これはタバコの煙に含まれる「タール」という物質によるところが大きいです。タールは極めて着色性が強く、歯はもちろんのこと、部屋の壁や天井まで変色させるほどです。けれども、一般的な電子タバコにはタールが含まれていないので、歯の着色や変色が促進されるようなことはありません。もちろん、歯が黄ばむリスクがゼロというわけではありませんが、着色の心配は基本的にありませんのでご安心ください。
▼ニコチンは含まれているけど大丈夫?
電子タバコには、従来のタバコと同様、ニコチンが含まれています。ニコチンには依存性があるだけでなく、歯周組織に対してはあまり良い影響がありませんので、十分にご注意ください。場合によっては歯周病の症状を悪化させることもあります。
▼歯とお口の健康を考えるのであれば禁煙を
従来のタバコと比較すると、電子タバコによる歯・歯周組織への悪影響はかなり少ないものとなりますが。それでもやはり害があることに変わりはありません。歯とお口、そして全身の健康を第一に考えるのであれば、電子タバコも含めて完全に禁煙するのが望ましいです。禁煙外来などの治療は、保険診療で受けることが可能ですので、関心のある方は一度、受診してみてください。
▼まとめ
このように、電子タバコにはタールが含まれておらず、喫煙によって歯が黄ばむようなことはありません。その点は非常に有益ですが、ニコチンは含まれているので、歯周組織対する悪影響は残ります。その点も踏まえた上で、完全な禁煙も視野に入れていきましょう。